顎関節症
- 頭痛、首や肩・背中の痛み、腰痛、肩こりなどの全身におよぶ痛み
- めまい、耳鳴り、耳がつまった感じ、難聴
- 眼のつかれ、充血、涙が出る
- 鼻の症状(鼻がつまった感じがする)
- 顎が安定しない、噛み合わせがうまくできない
- 歯の痛み、舌の痛み、味覚の異常、口が渇くような気がする
- 嚥下困難、呼吸困難、四肢のしびれ等が起こる場合もあります

「口を開けるとあごがカクカク鳴る」
「口が開けづらい」
「あごが痛い」
「朝起きるとあごに違和感がある」
これらの症状に心当たりはありませんか?
それは、もしかすると“顎関節症”かもしれません。
顎関節症(がくかんせつしょう)は、あごの関節や周囲の筋肉に起こるトラブルの総称であり、年齢や性別にかかわらず、多くの人が悩まされている疾患です。
当院「前橋けやき歯科・矯正歯科」では、症状に応じた丁寧な診断と、複数の治療法を組み合わせたオーダーメイドの治療を提供しています。
顎関節症の主な症状
顎関節症の主な症状は下記が挙げられ、各症状が複合的に起こる場合も多くあります。
顎が痛む(顎関節痛・咀嚼筋痛)
顎関節症よる顎の痛みは、顎を動かしていないときにはほとんど感じることはありません。
あくびをしたり食事で物を噛んだ時に顎に痛みやだるさを感じるため、充分に食事を取ることができずに身体の免疫力も低下し、風邪やウイルスに感染しやすくなってしまうこともあります。
口が開かない(開口障害)
顎に異常がない方の場合、約40mm以上、開口できるのが一般的で、これはだいたい、人差し指から薬指まで3本を縦にして口に入るくらいの大きさです。
ですが開口障害を発症している場合、口の中に指を縦に2本入れられないことが多く、また、痛みからさらに大きく口を開けないことが多いようです。
開口障害は顎関節症の中で一番重い症状とされており、2~3ヵ月放置すると症状が進行してしまい、大掛かりな手術が必要となってしまう場合もあります。開口障害があらわれた場合はできるだけ早めに診察を受けましょう。
顎を動かすと音がする(顎関節雑音)
口を開けたり閉じたりする時に、顎関節でカクンというような音がするのも、顎関節症の代表的な症状と言えます。
この場合は、音が鳴るだけで特に痛みを感じないケースも多いため、症状があっても放置されている方が多いように思います。
ですが、痛みを感じなくても顎のズレで周辺の骨や組織に負担をかけている状態ですので、症状が重症化してしまうと開口障害に至ることもありますので注意が必要です。
全身にみられる副症状
顎関節症には、上記の代表的な症状以外にも、顎周辺だけでなく全身の様々な部位に現れる副症状もあります。
顎関節症の治療
マウスピース(スプリント療法)

顎関節症治療において最も基本となる治療の一つが「マウスピース」です。
就寝中などに装着することで、以下のような効果が期待できます。
歯ぎしりや食いしばりの力を分散・軽減
顎関節や筋肉への負担を緩和
顎の位置を安定させる
マウスピースは患者さまの歯列に合わせてオーダーメイドで作成します。 違和感が少なく、継続的な装着がしやすい仕様です。
マウスピースのメリット
非侵襲的(削ったり外科的な処置が不要)
副作用が少ない
就寝中に装着するだけで生活への負担が少ない
症状の進行予防にも有効
生活指導

顎関節症は、日々の生活習慣が大きく関わっています。
当院では以下のような指導を行います。
頬杖をつかない
うつぶせ寝を避ける
固いものを避ける
長時間のスマホ・パソコン操作中の姿勢指導
また、ストレスや精神的緊張も顎関節に悪影響を及ぼすため、リラックス方法の指導や心身のケアにも配慮しています。
生活指導のメリット
再発予防に効果的
長期的に健康な顎関節を維持できる
薬に頼らない自然な改善が期待できる
開口訓練

あごの可動域が狭くなっている方に対しては、開口訓練を取り入れています。
専用のトレーニング器具や、指を使った自宅での訓練法などを指導し、関節や筋肉の柔軟性を取り戻していきます。
安全な範囲で段階的にトレーニングするため、痛みや不安が少ない方法です。
開口訓練のメリット
口の開閉機能を改善
関節周囲の筋肉の緊張緩和
自宅でも取り組めるセルフケアとして有効
ボトックス治療

ボツリヌス菌から作られるタンパク質を用いた「ボトックス注射」は、筋肉の過緊張をやわらげることで、顎関節症の痛みや開口障害の緩和に効果があります。
主に咬筋に注射することで、食いしばりや歯ぎしりによる筋肉の負担を軽減し、関節の動きをスムーズにします。
ボトックス治療のメリット
食いしばり・歯ぎしりの抑制
顎関節や周囲筋の負担軽減
即効性があり、数日~1週間で効果が実感できる
小顔効果も期待される(美容面でのメリット)