歯周病治療

「虫歯はないのに歯がグラグラする」
「口臭が気になる」
「歯ぐきから血が出る」
これらはすべて、歯周病のサインかもしれません。
歯周病は、歯を支える歯ぐきや骨に炎症が起きる慢性的な病気で、日本人が歯を失う最も大きな原因とされています。
前橋けやき歯科・矯正歯科では、歯周治療に特に力を入れており、科学的根拠に基づいた確かなアプローチで、歯を長く健康に保つためのサポートを行っています。
すべての基本は歯周組織の健康

歯は単独で存在しているのではなく、歯ぐき(歯肉)、歯根膜、歯槽骨、セメント質などで構成される「歯周組織」によって支えられています。
これらが健康であってこそ、歯はしっかりと口の中で機能し、長く使うことができます。
歯周組織が弱っていると、歯は徐々にぐらつき、最終的には抜け落ちてしまうこともあります。
つまり、いかに虫歯治療や被せ物がしっかりしていても、歯周組織が健康でなければその歯は長持ちしません。
当院では「歯の寿命=歯周組織の健康」と捉え、治療の第一歩として歯周病のリスク評価、歯ぐきの状態チェック、正しいブラッシング方法の習得など、徹底した歯周管理を行っています
歯周治療における当院のこだわり ─ 「結果にこだわる診療体制」
治療のゴールは「治すこと」だけでなく「守ること」
前橋けやき歯科・矯正歯科では、歯周病治療を単なる「治療の提供」ではなく、「将来の歯の健康を守るプロセス」と考えています。
歯ぐきや歯を一時的に治すことがゴールではなく、その状態を維持し、悪化を防ぎ、より良い状態を長く保つことを大切にしています。
治療の「見える化」で納得感と継続性を
当院では初診時、口腔内写真を“5枚法”で撮影し、歯や歯ぐきの状態を記録します。
これにより、治療前後の変化を視覚的に比較でき、患者さま自身が改善を実感しやすくなります。
さらに、歯ブラシをご持参いただき、染め出し液で磨き残しを可視化。
患者さまと一緒にモニターで確認しながら、正しい磨き方の指導を行います。
こうした丁寧なフィードバックにより、セルフケアの質も自然と向上していきます。
科学的根拠に基づいた段階的治療
当院の歯周治療は、日本歯周病学会のガイドラインに準拠して行われています。
歯周病は進行度によって治療内容が異なり、軽度な場合はスケーリングとブラッシング指導、中等度以上ではルートプレーニングや歯周外科処置を検討します。
それぞれのステージにおいてエビデンス(科学的根拠)に基づいた最適な処置を行い、無駄のない効率的な治療を提供しています。
患者さまとの「二人三脚」でつくる健康
歯周病治療は、歯科医院の処置だけでは完結しません。
毎日のブラッシングや生活習慣の見直しが欠かせないため、私たちは患者さまと二人三脚で治療を進めるスタンスを大切にしています。
そのためにも、「押しつけ」ではなく「一緒に取り組む」姿勢で、患者さまに寄り添った説明と対応を心がけています。
当院で行っている歯周病治療
ブラッシング指導

歯周病予防の基本は日々のブラッシングにあります。
しかし多くの方が「正しい磨き方」を知らないまま、自己流の歯磨きを続けています。当院では、まず患者さまの普段のブラッシングをチェックし、染め出し液を用いて磨き残しの部位を可視化します。
さらに、患者さまご自身に歯ブラシをご持参いただき、個々の口腔内状態に合った磨き方をご提案。
効率的に汚れを落とせるようになることで、歯周病の進行を防ぐだけでなく、再発も抑えられます。
メリット
プラークコントロールの向上
歯ぐきの炎症軽減
再発リスクの低減
自宅でのケアの質が向上
スケーリング&ルートプレーニング(SRP)

歯石やバイオフィルム(細菌の塊)はブラッシングでは取りきれず、専門的な器具を使って除去する必要があります。
スケーリングでは、歯の表面に付着した歯石を専用の器具で除去し、ルートプレーニングでは歯の根の表面を滑らかにして、再付着しにくい環境を整えます。
この処置は歯周病の初期〜中等度において非常に効果的であり、歯ぐきの腫れや出血が改善され、歯周ポケットの深さも浅くなります。
メリット
歯周ポケット内の細菌除去
歯肉炎・歯周炎の改善
歯ぐきの引き締まり
痛みの少ない処置
歯周外科治療(フラップ手術)

重度の歯周病では、歯周ポケットが深くなり、通常の器具では感染部位まで届かないことがあります。
このような場合には「フラップ手術」を行います。
麻酔下で歯ぐきを切開し、ポケット内の歯石や炎症組織を徹底的に除去。その後、再度歯ぐきを縫合します。
これにより、深い歯周ポケットが浅くなり、セルフケアのしやすい環境が整います。
メリット
深部の歯石・感染除去が可能
歯周ポケットの縮小
長期的な安定性の向上
再発の予防
エムドゲイン再生療法

エムドゲインは、スウェーデンで開発された歯周組織再生材料で、重度の歯周病によって失われた骨や歯根膜の再生を促す治療法です。
エムドゲインゲルは歯の根に塗布することで、歯の発生初期に近い環境を再現し、組織の再生を促します。
特に垂直的な骨吸収に対して効果が高く、通常では治癒が難しいケースにも対応可能です。
メリット
歯周組織の再生が期待できる
自分の歯を長く使える可能性が高まる
骨欠損の改善
審美性の回復
リグロス再生療法

リグロスは、日本で開発された歯周組織再生医薬品で、成長因子を利用して骨や歯周組織の再生を促します。
フラップ手術と併用して使用し、効果的に骨を再生させることが可能です。
保険適用の再生療法として使用され、エムドゲインと同様に垂直的骨欠損の再建に適しています。
メリット
骨・歯周組織の再生を促進
自分の歯を保存できる可能性の向上
保険適用で費用負担が少ない
骨吸収の進行抑制
歯周病治療を成功に導く「定期メンテナンス」の重要性

歯周病は、完治するというよりも「コントロールする病気」と言われています。
どれだけ精密な治療を行っても、歯ぐきの健康を維持するためには定期的なメンテナンスが不可欠です。
当院では、歯周治療後も継続的なサポート体制を整えており、患者さまごとに1~3か月ごとのメンテナンスプログラムを推奨しています。
これは、再発リスクの高い歯周病を長期的に管理し、健康な口腔環境を維持するための非常に重要なプロセスです。
定期メンテナンスでは、以下のような内容を実施します。
歯周ポケットの再検査と出血・動揺のチェック
染め出しによる磨き残しの確認とブラッシング再指導
歯石除去およびバイオフィルム(細菌の膜)の破壊
必要に応じて再スケーリングやルートプレーニング
特に歯周病は、自覚症状がないまま静かに進行するため、痛みや腫れなどの異変を感じたときにはすでに重度であることも少なくありません。
定期的なプロによるチェックとケアによって、初期の異変にも迅速に対応でき、歯の喪失リスクを大きく減らすことができます。
当院では、「治して終わり」ではなく「守って育てる治療」を理念に掲げ、予防と管理の重要性を患者さまと共有しています。
治療後も長くご自身の歯で過ごすために、私たちと一緒に「続ける歯周病ケア」を始めてみませんか?